銅鐸にみる「西→東」への権力移動 (2) ~ 銅鐸を分類すると・・・

銅鐸と言っても、大きいものから小さいものまで、また「聞く銅鐸」や「見る銅鐸」など、さまざまな種類があります。今回は、銅鐸の型式とそれが時代とともにどのように変遷したかについて、みていきましょう。以下、「弥生銅鐸のGIS解析ー密度分布と埋納地からの可視領域ー」(吉田広、増田浩太、山口欧志)および「銅鐸分布考」(WEB版)を参照します。

区分の手法としては、銅鐸の釣り手である半環状部(鈕、ちゅう)が、釣り手としての機能を喪失し文様帯化する様相によって、4段階に分けてます。
ちなみに鈕とは、銅鐸をぶら下げる際に紐を通す部分です。

<銅鐸の型式分類と変遷>
銅鐸形式  

図では、左側が古く、右にいくにしたがい新しくなります。一見してわかるとおり、時代が新しくなるとともに、巨大化するのが、よくわかりますね。一番左側のⅠー1式は、高さが20cm余りですが、一番左側のⅣー5式は、高さが130cmほどで、装飾も複雑化しています。

では、詳しく見ていきましょう。左側の古い型式から順に解説します。

<Ⅰ>菱環鈕(りょうかんちゅう)式
最も古い形態です。鈕の断面が菱型をしているところから、名づけられてます。上写真の一番左の銅鐸の鈕をみると、確かに菱型に見えますね。大きさも小さく、装飾性もほとんどありません。

<Ⅱ>外縁付鈕式
次の段階の銅鐸です。鐸身(銅鐸本体)の両側の鰭(ひれ)が発達して鈕の部分まで延びて、鈕の外側に外縁がつきます。銅鐸本体の両側のラインも直線ではなく、やや反りをもってきます。もとの名前は、「外縁付菱環鈕式」とのことですから、ようは「Ⅰの菱環鈕式銅鐸+外縁」ということです。上写真の左から二番目の銅鐸です。小さいですが、鈕が付いていて、上部の鈕にまでつながっているのが確認できますね。

<Ⅲ>扁平鈕式
さらに進んだ段階です。鰭(ひれ)および外縁がさらに発達して装飾性が高くなり、鈕の内側には内縁が付きます。もともとの鈕であった菱環部はお飾りに近いものになり、菱環の位置も内側に入ってきます。また鐸身の反りもさら顕著になります。上写真の左から三番目の銅鐸です。
鈕の内側に内縁がついていることが確認できます。また写真下の絵Ⅲ-1,Ⅲ-2とも、鐸身が内側に反ってますね。

<Ⅳ>突線鈕(とっせんちゅう)式
最後に位置して、1mを超える大型銅鐸となっていく型式です。鰭や鈕・鐸身に突線と呼ばれる太い盛り上がった線で装飾が施されるのが特徴です。もともと銅鐸をつるす役割であった断面菱型の菱環部が、その意味を果たさなくなり、単なる飾りになったようです。
上写真の一番右側の銅鐸で、菱環部のところに、突線が見えます。装飾性も高くなってますね。
1式から5式の5つに分けられており、2~5式は、一部の流水紋銅鐸を除き、近畿式と三遠式に大別されます。

以上の通りです。
専門的すぎて少し難しくなってしまったかもしれませんが、さらりと流してもらって構いません。ようは、一口に銅鐸と言っても、さまざまな種類があること、時代とともに大型化して装飾性が増してきたこと、それとともに役割も「聞く銅鐸」から「見る銅鐸」へ変化していった、ということを頭に入れていただければOKです。

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青松光晴

Author:青松光晴
古代史研究家。理工系出身のビジネスマンとして一般企業に勤務する傍ら、古代史に関する情報を多方面から収集、独自の科学的アプローチにて、古代史の謎を解明中。特技は中国拳法。その他、現在はまっている趣味は、ハーブを栽培して料理をつくることです。
著書です。

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