fc2ブログ

邪馬台国の真の姿を解明するための6つの切り口

今回からいよいよ邪馬台国の真の姿を解き明かしていきます。それにはまず何よりも具体的事実が重要であり、その事実をもとに仮説を立て、それをさまざまな角度から検証していくという手法を取ります。一つの事柄からだけ論じては、単なる推測になってしまうからです。

ここでは以下の観点から検証します。
1.外国史書
2.遺跡、出土物
3.国内史書
4.各地神話、伝承
5.地名
6.科学的データ

1.外国史書と整合しているか?
中国史書では三国志の他、後漢書、隋書、旧唐書、新唐書、朝鮮史書の三国史記などです。外国史書は日本に対し、わざわざ嘘を書く必要もありません。誇張しているとか、信用できない、との意見もありますが、信ぴょう性が高いと考えます。

魏志倭人伝2 

2.遺跡、出土物はあるか?
当時の世界、生活をあらわす物的証拠です。いわばもの言わぬ証言者であり、最も重視すべきものです。特に墳墓、建物跡、三種の神器(鏡、剣、玉)、絹などは、重要でしょう。

<福岡市吉武高木遺跡出土の三種の神器>
吉武高木遺跡

3.日本の史書、記録は?
古事記、日本書紀、風土記に代表される日本の史書です。当然のことながら量は、圧倒的に多く、詳しく記述されています。しかしながら以前のブログにも書いたとおり、権力者が自らの正統性を示すために都合よく作られた可能性があることを、念頭に置くべきでしょう。

4.各地神話、伝承は?
これらは、古事記、日本書紀とは異なり、一般庶民の間で語り継がれてきたものが多いでしょうから、真実を示している可能性があると言えます。

5.地名は?
無視できないのが地名です。当時の姿を伝えている地名、例えば都と関係ある地名が残っていれば、かつて都であった論拠の一つになりえます。

6.科学的データはあるか?
遺跡、発掘物の年代測定に当たっては、放射性炭素年代測定により、かなり正確な年代がわかるようになりました。またX線分析により、青銅器、鉄器、石器、土器の成分や、製作地、産出地も特定できるようになりました。仮説を検証するうえではこうした科学的データを最大限活用すべきです。

他にもあろうかと思われますが、少なくとも以上の6つの観点は、押さえておくべきと考えます。そしてこれらを総合的に勘案して、結論づける必要があります。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
↓お手数ですが、クリックお願いします。クリックするたびに、幸せの輪がどんどん広がりますように・・・!!



にほんブログ村 歴史ブログへ
にほんブログ村


日本史 ブログランキングへ


スポンサーサイト



テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

青松光晴

Author:青松光晴
古代史研究家。理工系出身のビジネスマンとして一般企業に勤務する傍ら、古代史に関する情報を多方面から収集、独自の科学的アプローチにて、古代史の謎を解明中。特技は中国拳法。その他、現在はまっている趣味は、ハーブを栽培して料理をつくることです。
著書です。



最新記事
最新コメント
読者登録
メールで更新情報をお知らせしますので、こちらに登録ください。
メルマガ購読・解除
図とデータで解き明かす日本古代史の謎
   
バックナンバー
powered by まぐまぐトップページへ
月別アーカイブ
カテゴリ
おすすめ
twitter
amazon business
おすすめの本
ブロとも一覧

アアト日曜画家

魏志倭人伝その他諸々をひもといて卑弥呼の都へたどりつこう

☆☆ まり姫のあれこれ見聞録 ☆☆&

中国通史で辿る名言・故事探訪

幕末多摩・ひがしやまと

客船の旅

黒田裕樹の歴史講座

しばやんの日々

Paradise of the Wild bird…野鳥の楽園…
更新通知登録ボタン

更新通知で新しい記事をいち早くお届けします

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR