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古墳は語る(10)~こんなに多くの種類がある古墳

ここまで、墳墓の歴史から始まり、支石墓、甕棺墓、弥生墳丘墓などをみてきました。そして弥生時代後半頃から、次第に規模が大きい墳丘が作られるようになってきた、というところまでを、お話してきました。


今回から、いよいよ古墳時代のお墓つまり「古墳」に入ります。本丸は前方後円墳なのですが、まずは古墳全体を押さえたいと思います。

”古墳とは、日本の古代、ことに弥生(やよい)時代終末の西暦3世紀後半に出現し、7世紀末ごろまでに築造された高塚の墳墓を古墳とよんでいる。

日本の古墳は古代の東アジア世界のなかでは、もっとも多様な墳丘の形態を示している。

全国には約25万基前後の古墳が分布するが、その約95%が円墳と考えられる。”(日本大百科全書(ニッポニカ)より)


日本の古墳所在件数が最も多いのは兵庫県で16,577基にのぼる。以下、千葉県13,112基、鳥取県13,094基、福岡県11,311基、京都府11,310基とつづき、全国合計では161,560基となる。”(平成13年3月末 文化庁調べ)(「兵庫県教育委員会 兵庫県の遺跡・遺物数の全国的な位置」より)


古墳の数は、正確にはわからないようですが、未確認のものやすでに破壊されている古墳もかなりな数にのぼるのでしょうから、数十万基といった膨大な数になるでしょう。全国、いたるところ古墳だらけ、といった感じですね。


そして形については、90%が「円墳」とあります。古墳というと、すぐに「前方後円墳」を思い出しますが、割合でいうと圧倒的に「円墳」が多いわけです。他にも様々な形状があります。

<古墳の形状>
古墳の形

(デジタル大辞泉より)

・上段の「方墳」は、上から見た形が正方形であり、シンプルで数も多いです。
・同じく上段の「帆立貝形古墳」とは、「前方後円墳」の兄弟みたいなもので、上から見ると帆立貝のような形をしているため名付けられました。
・中段の「前方後方墳」は、「前方後円墳」の「円墳」を「方墳」にした形です。
・下段の「双方中円墳」は、「前方後円墳」の方部を2つつけた形で、前回お話しした楯築墳丘墓がそうでした。
・あとは「上円下方墳」「双方中方墳」「双円墳」など、複雑なものが多いですが、組み合わせですね。
・右下の「八角墳」は、その名の通り八角形で、古墳時代後期になり、天皇陵(天武・持統天皇陵他)などで作られました。高貴なお墓、といったところでしょうか。

他にも、墳丘を石で構築した積石塚、石室に線刻、絵画などを施した装飾古墳、石室の壁に絵画を細越した壁画古墳(高松塚古墳・キトラ古墳)といったものもあり、埋葬施設の一種である横穴などもあります。

古墳の内部構造ですが、竪穴系と横穴系に分かれます。
・竪穴系
”築造された墳丘の上から穴を掘り込み(墓坑 ぼこう)、その底に棺を据え付けて埋め戻したものである。基本的にその構造から追葬はできず、埋葬施設内に人が活動するような空間はない。 竪穴式石槨・粘土槨・箱式石棺・木棺直葬などがある。”
・横穴系
地上面もしくは墳丘築造途上の面に構築され、その上に墳丘が作られる。 横穴式石室・横口式石槨などがある。”

簡単に言うと、穴を上から掘るのが竪穴系、横から掘るのが横穴系となります。竪穴系は、上から土をかぶせてしまいますので、それ以後、別の人を一緒に埋葬する(追葬)ことができなくなります。
それに対して、横穴系は追葬が可能になり、進化系と言えます。

ここで「槨(かく」)という言葉が出てきました。「槨」とは、遺体を納めた棺を包むものです。

また、よく「竪穴式石室」と言いますが、明確な石室があるということではないという理解です。
”発掘過程で竪穴の石室のように検出する事からその名がついた。割竹形木棺を墓壙の底に安置したあと、棺に接する部分に板状の石を重ねていき、棺と板石の間に角礫を隙間なく詰め込んで、最後に大きな蓋石をかぶせる。木棺と石で築いた壁のあいだに空間があまりないので、これを石室ではなく外側の棺と解釈して竪穴式石槨と表記する場合も多い。 4世紀半ばから簡略化された粘土槨が普及する。”(以上Wikipediaより)

竪穴式石室と横穴式石室のイメージ図です。
石室 
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青松光晴

Author:青松光晴
古代史研究家。理工系出身のビジネスマンとして一般企業に勤務する傍ら、古代史に関する情報を多方面から収集、独自の科学的アプローチにて、古代史の謎を解明中。特技は中国拳法。その他、現在はまっている趣味は、ハーブを栽培して料理をつくることです。
著書です。



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