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北部九州の宗像神と関連神を祭る神社データは語る(7)~ムナカタルート2

次にムナカタルート2についてです。あらためてルート図を載せます。



ムナカタルート 
”一方対馬南部の宗像神を祭る2神社は、いずれも良港に面していて、壱岐西岸郷ノ浦の渡良三島に 近い。これが壱岐を経由するムナカタルート2の中心航路であったと思われる。ここからは、必要により上記石田郡南部や小呂島、三所神社のある宮浦などを経由してムナカタへ向かったと思われる。一方 松浦半島の12社の田島神社や図5の「西宗像ベルト」地帯は、伊万里湾から有明海へ出る交易ルートの存在を推定させる。渡良三島は、伊万里湾に直行するルートや、西海や五島方面への起点として絶好の 位置にある。西海からは高来半島を迂回するか、諫早市宗方で低い峠を越えるかで有明海へ出るルートの存在も推定される。
『魏志倭人伝』に登場する国々のうち所在についてほぼ異論のない5国を図上に示したが、そのうち本土部の伊都国奴国埴安ベルトの中にある。このベルトが甕棺文化以来のものであれば、このベルトは邪馬台国時代にもあったことになる。そうすると、『魏志倭人伝』に出る不彌国以降のいくつかの国々も、おそらくこのベルト内にあったのではないかと想像される。ただし投馬国と邪馬台国はいずれも大国であるので、この両者を埴安ベルトの中に収めるのは難しいかも知れない。これ以上『魏志倭人伝』の国々の所在についての議論をこの小論中に容れることは難しいので、別報に譲ることとする。
ムナカタルート1は対馬の寄港地を選べば邪馬台国連合との相互干渉はないと考えられるが、 ムナカタルート2を形成している宗像系神社もこれらの国々の中心部をできるだけ避けているように 見える。壱岐で宗像からは反対側の西岸に根拠地があるのは、原の辻遺跡を中心としたと思われる一支国中心部を避けたためであろうが、一方伊万里湾へ入るルートや西海や五島へ向かうルートの起点としては絶好の位置にある。”

【解説】
ムナカタルート2のうち、対馬南部~壱岐~松浦郡(末蘆国)のルートに注目です。
このルートは、魏志倭人伝の記載する行路と同じです。つまりこのルートは、弥生時代末期には、主要行路であったことは確実です。
魏志倭人伝の行路全体については、前に、
https://aomatsu123.blog.fc2.com/category38-1.html
で詳細にお話してますので、参照ください。

末蘆国~邪馬台国 


さて問題はここからです。
魏志倭人伝では、最終到達地は邪馬台国です。邪馬台国は、上の図の「埴安ベルト」に中心領域がありました。
ということは、末蘆国からの交易ルートは、中国・朝鮮半島と「埴安ベルト」との交易ルートだったはずです。

そうなると、論文の
ムナカタルート2を形成している宗像系神社もこれらの国々の中心部をできるだけ避けているように 見える。”
とは真逆の結論になります。

どちらが正しいのでしょうか。

他の研究者の成果をみてみましょう。

下の図は、前に紹介した、楽浪郡から奴国(通説)中心領域までの交易ルートです。
対馬~壱岐~三雲(伊都国)~奴国(通説)
というルートが弥生時代後期にあったことを、考古学的見地から提唱したものです。

論文では、この交易ルートが、後に壱岐・三雲(伊都国)を通さずに、対馬から直接博多に結ばれることを述べています。
それはそれとして、いずれにしろ、対馬~博多という交易ルートがあったことは、間違いありません。
つまり、私の見解とほぼ同じです。




原の辻~三雲貿易 

 そしてこのエリアを仕切っていたのは、阿曇族であることが知られてます。

矢田氏は論文で、ムナカタルート1・2とも、宗像海人族が仕切っていたとの見解ですが、そうではないことになります。
少なくとも、
ムナカタルート2の壱岐~末蘆国ルート
は阿曇海人族が仕切っていたことが考えられます。

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テーマ : 歴史
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プロフィール

青松光晴

Author:青松光晴
古代史研究家。理工系出身のビジネスマンとして一般企業に勤務する傍ら、古代史に関する情報を多方面から収集、独自の科学的アプローチにて、古代史の謎を解明中。特技は中国拳法。その他、現在はまっている趣味は、ハーブを栽培して料理をつくることです。
著書です。



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