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宗像三女神と沖ノ島祭祀の始まり(12)~ムナカタの神社の祈りの方向

前回は、宗像大社の社殿の方向から、祈りの方向をみてきました。では、ムナカタ全体では祈りの方向はどうなっているでしょうか?。

図7は、ムナカタの主な神社74社の方位の調査結果です。

宗像神社の向き


"明らかに、北から西にかけての方向、すなわち海の方向に向かって祈る神社が多く、過半数の39社である。中でも、ほぼ沖ノ島の方向(辺津宮で約320度)に当たる310度から330度の間に15社が集中 している。全国的には古社に夏至・冬至の日の出・日の入りの方向を向いて祈る神社が多く、後には 中国思想の影響で東西南北を向く神社が多い中で、このような分布は異例と言えよう。”

【解説】
図のとおり、沖ノ島方向を向いている神社が多いですね。もう少し細かくみると、宗像神を祭る神社は、その多くが沖ノ島を向いていることがわかります。

"宗像市地島の厳島神社はほぼ正確に沖ノ島を向いて祈る(以下神社の位置は図1参照)。この神社は 現在同島の泊にあり三女神を祭るが、『正平二三年 宗像宮年中行事』に「市杵島姫社 白浜」と あり、かつて同島の中央部白浜にあってイチキシマを祭る神社であったらしい。地島では、白浜の牧神社、西岸の海に面して立つ石祠の竜宮社など、殆どがほぼ正確に沖ノ島を向いて祈る。地島が沖ノ島への最終出発地であった歴史が長いことを示していると思われる。”
航海の難所鐘崎の織幡神社の現社殿の祈る方向は沖ノ島の方向よりやや北に振るが、同社宮司は旧参道がかつてほぼ正確に沖ノ島の方向を向いていたという。この神社は中世以来宗像神社の摂社の筆頭とされ、宗像5社の筆頭であった。延喜式にも宗像神社と共に大社として名を連ねている。現在は武内宿弥など宗像神以外の祭神が多いが、歴史的・地理的に見て本来沖ノ島信仰の社であったと思われる。
かつて草崎半島中腹にあったと伝える旧津加計志(つかけし)宮も、現在神湊港を見下ろす高台にある大社の頓宮がこれに向かい合って作られたと考えると、沖ノ島を向いて祭っていた可能性が強い。この神社は、江戸の三風土記がいずれも祭神をイチキシマとしている(現在は三女神)。この神社の祭神と祈る向きからも、沖ノ島の神が本来イチキシマであったことが示唆される。
また前述のオオアナムチ・タゴリなど宗像君の祖と諸首長らを祭る大都加(大塚)神社も、ほぼ沖ノ島を向いて祭る。宗像君が沖ノ島祭祀に関わっていたことを示す傍証の一つと言える。

内陸部では、須恵の三女神を祭る古社福足(ふくたり)神社はほぼ沖ノ島を向くが、この神社は『筑前国続風土記付録』『筑前国続風土記拾遺』のいずれもイチキシマを祭るとし、イチキシマを祭る岡垣町波津の 景石(けいし)神社との繋がりが述べられている。湯川山から響灘に突き出た尾根上にある景石神社は、沖ノ島を望む絶好点であるが現在の社殿はその方角を向いていない。
宗像神を祭らない神社でも、勝浦の年毛(としも)神社や田久の若八幡神社など沖ノ島の方角を向いて祈る神社がある。この二社はいずれも宗像七五社のうちにあり、かつては沖ノ島の神を祭っていたと思われる。

【解説】
個別の神社の祭る方向です。こうした事実が、沖ノ島の神はもともとイチキシマだったことと対応していると、次のように述べてます。

”神代紀第六段で本文より古い伝承を残す第一と第三の一書は沖ノ島の神をイチキシマとしており、ムナカタの古社の祭神と祈る方向から沖ノ島の神をイチキシマとする信仰が根強く残ることと対応している。

確かに可能性はありますね。

宗像地方神社向き
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青松光晴

Author:青松光晴
古代史研究家。理工系出身のビジネスマンとして一般企業に勤務する傍ら、古代史に関する情報を多方面から収集、独自の科学的アプローチにて、古代史の謎を解明中。特技は中国拳法。その他、現在はまっている趣味は、ハーブを栽培して料理をつくることです。
著書です。



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