FC2ブログ

宗像と宇佐の女神(9)~瀬織津姫から湍津姫あるいはオカミ神へ

前回は、比咩は卑弥呼のヒミであり、

比咩(ヒミ)
→ ヒメ
→(セオリツ)ヒメ
→ 姫 に統一


と変化したのではないか、という矢田氏の説でした。

では以前、
セオリツヒメ=タギツヒメ
という話をしましたが、これとの関係は、どのようになっているのでしょうか?。

"前報で指摘したように、湍津の名は『大祓詞』の「高山の末低ひき山の末よりさくなだり、、、、、に落ちたぎつ速川(はやかわの)瀬に座ます瀬織津比咩という神」のくだりから出たと思われる。ここで瀬織津比咩(以下セオリツ)を修飾する語句がすべてセオリツを祭る神社の名になっている。そして滝の名を持つ神社のうち最多の 24 社がセオリツを祭り、19 社がタギツを祭る。
石川県穴水町の滝津神社(祭神滝津姫)や福井県永平寺町(旧上志比村)の多伎津神社(祭神多伎津姫)を見ると、滝の名をもつ神社がその社名を取って祭神をタギツとしたことが推測される。これらは元の祭神名がセオリツであった可能性が高い。このようなことから、上記のような事情でセオリツの名を変えたとき、『大祓詞』のセオリツのイメージをそのまま残す修飾語の「タギツ」としたと考えられる。セオリツが原則としてタギツと共に祭られることがないのは、このためであろう。"

【解説】
”『大祓詞』のセオリツのイメージ(滝)をそのまま残す修飾語である「たぎる」の「タギツ」とした”、つまり
セオリツ→タギツ
と変わった、ということです。

ところで、豊前には渡来人が多く、そこで八幡信仰の基盤となった比咩神が祭られたことを以前お話しました。一方、豊前はまたこれまで見たようにオカミ神が集中して祭られている「オカミベルト」の中心でもあります。それではオカミ神と比咩神(後セオリツ)とはどのような関係があるのでしょうか?。

<オカミベルト>
埴安神・オカミ神を祭る神社分布

”その手がかりが、ムナカタにある。前報で見たように福津市津屋崎の波折神社の主祭神筆頭がセオリツであるが、この神社の縁起を文政七年(1824)福岡藩の儒者青柳種信が書いている。その冒頭に、「右当社に祭るところの神は瀬織津姫大神 また木船神とも称え申す 住吉大神志賀大神にておわします(以下略)」と書かれている(『津屋崎町史資料編上』の解読文[29]による)。筑前三風土記の一つ『筑前国続風土記拾遺』を著した種信は福岡藩を代表する国学者で、当時の学者の間では広くその見識が認められていた。当時国学者の間では、セオリツと木船(貴船)神(=オカミ神)が同神と考えられていたらしいのである。
一方、どちらが先にあったのかを示すのは、富山県砺波市(となみし)庄川町(しょうがわまち)に近接して鎮座する雄神(おかみ)神社と元雄神神社である。前者の主祭神はタカオカミ(高龗)・クラオカミ(闇龗)でこれにセオリツが配祠されており、後者は逆にセオリツが主祭神で、タカオカミが配祠となっている。「雄神」とは、オカミ神のことであることは言うまでもない。難しい字の龗を雄神などと書くのは、神名としても、社名としても、他にも多くの例がある。このような場合「元」の付いている方がもともとあった古社を意味するので、これらの祭神が正しく伝承されているのであれば、セオリツ→オカミと変わったことになる。”

【解説】
セオリツとオカミは同神でありセオリツからオカミへと変わっていった、と推測してますね。
ここで波折神社の縁起に「右当社に祭るところの神は瀬織津姫大神 また木船神とも称え申す 住吉大神志賀大神にておわします」とあります。ここから「セオリツ=貴船神(=オカミ神)」を導いてますが、興味深いのは、続く「住吉大神志賀大神にておわします」です。
これを素直に読むと、
セオリツ=貴船神=オカミ神=住吉大神志賀大
となります。
論文ではこの点について触れてませんが、これまでお話しした住吉大神、志賀大神が関係していることを示唆してます。

”一方先に示したようにセオリツはタギツにも変わっていると考えられるので、比咩神の変化には
比咩→セオリツ→タギツ
と、
(比咩)→セオリツ→オカミ
の二つのルートがあることになる。
しかしこのような変化は、全国一律に起こったわけではないようである。”

解説
二つのルートを推測してます。ここから得意のデータ解析ですが、それは次回に・・・。

★無料メルマガ(まぐまぐ)での配信を開始しました。
↓ 登録はこちらから

http://www.mag2.com/m/0001682368.html

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
↓なるほどと思ったら、クリックくださると幸いです。皆様の応援が、励みになります。 



にほんブログ村 歴史ブログ 考古学・原始・古墳時代へ
にほんブログ村




スポンサーサイト



テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

青松光晴

Author:青松光晴
古代史研究家。理工系出身のビジネスマンとして一般企業に勤務する傍ら、古代史に関する情報を多方面から収集、独自の科学的アプローチにて、古代史の謎を解明中。特技は中国拳法。その他、現在はまっている趣味は、ハーブを栽培して料理をつくることです。
著書です。



最新記事
最新コメント
読者登録
メールで更新情報をお知らせしますので、こちらに登録ください。
メルマガ購読・解除
図とデータで解き明かす日本古代史の謎
   
バックナンバー
powered by まぐまぐトップページへ
月別アーカイブ
カテゴリ
twitter
amazon business
おすすめの本
ブロとも一覧

アアト日曜画家

魏志倭人伝その他諸々をひもといて卑弥呼の都へたどりつこう

☆☆ まり姫のあれこれ見聞録 ☆☆&

中国通史で辿る名言・故事探訪

幕末多摩・ひがしやまと

客船の旅

黒田裕樹の歴史講座

しばやんの日々

Paradise of the Wild bird…野鳥の楽園…
更新通知登録ボタン

更新通知で新しい記事をいち早くお届けします

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR