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神話って単なる作り話なの?(1)~シュリーマンの法則

前回は、神話はある目的をもってつくられた、という話をしました。

ところで、その作られた神話は、単なる作り話なのでしょうか?。古代の人の想像のたまものなのでしょうか?
それとも何がしかの事実をもとに作られたものでしょうか?

現在の歴史の専門家の間では、「古事記」「日本書紀」など日本の史書は、古代人の創作とみなされているようです。

ここで一人の有名な人物を挙げましょう。その人の名前は、ハインリッヒ・シュリーマン(ドイツの考古学者、実業家、1822年1月6日 - 1890年12月26日)。幼少期に聞かされたギリシャ神話に登場する伝説の都市トロイアが実在すると考え、実際にそれを発掘によって実在していたものと証明しました。(WIKIPEDIAより)

Heinrich_Schliemann.jpg

それまでは、ホメロスの「イーリアス」のトロイ戦争(紀元前1200年頃?)は創作とされていましたが、長年にわたり不屈の精神で発掘活動を続け、ついに古代都市トロイアの発見に成功しました。

LION_G~1

トロイ戦争と言えば、「トロイの木馬」が、あまりにも有名ですね。
ちなみにトロイの木馬の話とは、トロイ戦争(トロイアVSギリシャ)において、攻めあぐんだギリシャが、ギリシャ兵が中に入った巨大な木馬を作ってトロイアに送り込み、敵の油断のすきにギリシャ兵が木馬から出てきて、味方兵を呼び寄せ、トロイヤ軍を破った、という伝説です。
転じて、内通者を使って巧妙に相手を陥れる罠のことを、「トロイの木馬」といいますね。

Giovanni_Domenico_Tipeolo,_Procession_of_the_Trojan_Horse_in_Troy__1773_

実際には、シュリーマンの発見した遺跡は、トロイ戦争の時代ではなく、さらに古い時代のもの(紀元前2000年以前)でありましたが、シュリーマンの業績が、画期的であったことは間違いないでしょう。

神話が史実を示している一つの事例です。

古田武彦氏は、「シュリーマンの法則」という言い方をしています。

つまり
「神話は、何らかの史実があったことを伝えている。したがって神話と考古学上の遺跡や発掘物等は一致する。」ということです

もちろん、昔の人の創造という神話も多いでしょうが、こうした視点をもって考えていくことも、意義があると思います。

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神話の価値を知らない日本人

 そんなことは日立金属 のK博士に聞けばすぐわかる。

Re: 神話の価値を知らない日本人

コメントありがとうございます。ところで、日立金属のK博士とは、どのような方なのでしようか?。本とかを出版されているのでしょうか?。

立派な歴史家だと思われます。

 たぶん玉鋼とかたたらなんかの研究もやっている方でしょう。しかし、本業は高性能な鉄鋼材料の開発なので、そこが意味深・・・。よく探すと
博士(島根大学の客員教授)のメアドあるから頑張ってみて。

Re: 立派な歴史家だと思われます。

>  たぶん玉鋼とかたたらなんかの研究もやっている方でしょう。しかし、本業は高性能な鉄鋼材料の開発なので、そこが意味深・・・。よく探すと
> 博士(島根大学の客員教授)のメアドあるから頑張ってみて。

せっかくのコメントですが、調べてみたものの名前がわかりません。表に名前が出せない方なのでしょうか?。

十神山

 私はジブリ、ラピュタ、たたら、安来、古代出雲、特殊鋼、スサノオというキーワードを聞くだけでぞくぞくしてしまいます。

Re: 十神山

コメントありがとうございます。島根は、以前は神話の国に過ぎないという認識でしたが、荒神谷遺跡、加茂岩倉遺跡、出雲大社巨大柱など、驚くべき発掘が続出してます。これらは、全体から見れば、ほんの一部に過ぎないと思います。
今後の新たな発見に期待したいですね。

電気製鋼の発祥の地

 ここは近代製鉄史における電気製鋼法の発祥の地でもあり、日立金属と中国電力の前身の一つの会社が、高速度鋼(高速度工具鋼;高級特殊鋼の一種)を東洋で初めて開発にせいこうしたところでもあります。

Re: 電気製鋼の発祥の地

>  ここは近代製鉄史における電気製鋼法の発祥の地でもあり、日立金属と中国電力の前身の一つの会社が、高速度鋼(高速度工具鋼;高級特殊鋼の一種)を東洋で初めて開発にせいこうしたところでもあります。

コメントありがとうございます。出雲といえば、たたら製鉄を思い浮かべます。その歴史は、神話の世界までさかのぼるとも言われていますね。いずれ日本神話も詳しくみていきたいと考えてますが、その際に、いろいろお話できればと思います。

切れ味抜群最強パンチ

 神話の話を最先端の開発者に求めるのもどうかとおもう。要点だけ述べるとしたら、最強金属は特殊鋼であり日本は世界一といっていい。この愛すべきマルテンサイト鋼がJISのおバカ分類により分断さて定義されダイス鋼の良さを見失う方向に誘導されている。

ハイテンパンチはSLD-MAGIC

 そんなことは分かっている。しかし大同のコーティング技術は恥の上塗りとしか思えん。

品質には格がある

 コティングレスでも切れ味抜群。やはり文部科学大臣とか経済産業大臣とかの名がつく発明は本格的な性能を誇るものだ。

Re: 品質には格がある

>  コティングレスでも切れ味抜群。やはり文部科学大臣とか経済産業大臣とかの名がつく発明は本格的な性能を誇るものだ。

専門外なので詳しいことはわかりませんが、日本の鉄鋼の技術は世界トップクラスということでしょう。古代からのたたら製鉄などの技術が継承されてきたからかもしれませんね。

GIC結晶の威力

井上謙一博士の発明だ。すごいですね。

堅実・工学・発展

 まあ人事部門は井上謙一を評価しているようだが、特殊鋼の事業体を崩壊させる意味がコーティングに含まれていたのを役員層は見落としているのではないかい。

科学技術は正直こそ成り立つ

 久保田 邦親 博士はダイセル播磨に移籍されました。

トライボロジーの未来

 兵庫県立大学との共同研究を行うようですね。CCSCモデルは我が国の宝、しっかりと研鑽いただくのが我が国の科学技術を高める石橋となると信じております。

少年の国

まことに小さな国が,開化期を迎えようとしている。「小さな」といえば,明治初年の日本ほど小さな国はなかったであろう。産業といえば農業しかなく,人材といえば三百年のあいだ読書階級であった旧士族しかなかった。
明治維新によって日本人は初めて近代的な「国家」というものを持った。誰もが「国民」になった。不慣れながら「国民」になった日本人たちは,日本史上の最初の体験者として,その新鮮さに昂揚した。

この痛々しいばかりの昂揚が分からなければ,この段階の歴史は分からない。社会のどういう階層の,どういう家の子でも,ある一定の資格をとるために必要な記憶力と根気さえあれば,博士にも,官吏にも,軍人にも,教師にも成り得た。
この時代の明るさは,こういう楽天主義から来ている。

今から思えば,実に滑稽なことに,コメと絹の他に主要産業のない国家の連中は,ヨーロッパ先進国と同じ海軍を持とうとした、陸軍も同様である。財政の成り立つはずがない。が,ともかくも近代国家を作り上げようというのは,元々維新成立の大目的であったし,維新後の新国民の少年のような希望であった。

この物語は,その小さな国がヨーロッパにおける最も古い大国の一つロシアと対決しどのように振舞ったかという物語である。主人公は,あるいはこの時代の小さな日本ということになるかもしれないが,ともかく我々は3人の人物の跡を追わねばならない。

トランプエレメント

冷間ダイス鋼では、SKD11よりもよく聞きますね。
プロフィール

青松光晴

Author:青松光晴
古代史研究家。理工系出身のビジネスマンとして一般企業に勤務する傍ら、古代史に関する情報を多方面から収集、独自の科学的アプローチにて、古代史の謎を解明中。特技は中国拳法。その他、現在はまっている趣味は、ハーブを栽培して料理をつくることです。
著書です。



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