日本神話の源流(1)~私の研究のスタイル
拙ブログも2015年2月の開始以来、5年近くを経て、記事数も300を超えるまでになりました。これもひとえに多くの読者の皆様のあたたかい応援のおかげと、深く感謝する次第です。
またさまざまなコメントもいただき、多くの知見や気づきを得ることができ、研究をより広い視点からみることにもつながってます。これからもさらに深化させていく予定ですので、よろしくお願い申し上げます。
さてこの300記事を振り返ってみますと、日本神話からはじまり、中国史書や朝鮮史書、考古学からのアプローチとして、イネ・土器・銅鐸・古墳他、遺伝子学による日本人の成り立ち、神社、沖ノ島祭祀などなど、多くの方面からの検討をしてきました。著書も5冊出版するなど、我ながら、ずいぶんとよくやってきたな、という思いです。
ここで私の研究スタンスについて、改めてお話ししておきます。それは神話等はなにがしかの史実を物語にした可能性があるという前提のもと、日本の古代史を解明していくというものです。そしてその手法として、
1.史書(日本・外国)の解読
2.考古学的成果
3、神社や地方伝承
4.遺伝子学、気候天文学、地質学等の科学的データ
等を総合的にみて、すべてにおいて矛盾なく説明しうる仮説こそ、もっとも可能性の高い説である、とするものです。
たとえばある史書を読み、「何々~」と解釈できるとしても、その説が上のすべてにおいて矛盾ないものになっているのか、それが検証されない限りあくまで一つの仮説にすぎない、と考えてます。
もちろんはるか昔の古代のことですから、すべてが完璧にできるわけではありませんが、少なくともこのような手順を緻密に積み重ねていけば、A説、B説、C説という仮説があった場合、どの説がより可能性が高いのかが検証できます。
特に重視すべきは客観的データです。統計データや科学的データなどを用いながら、ひとつひとつの事柄について、何が事実と考えられるのか、それを明らかにしていけば、真実はおのずと見えてくるはずです。まさに「データは語る」ということです。
ところでこのブログをはじめから読まれている方や、拙著をすべて読まれた方は、こういう疑問を持つ方もいるかもしれません。
”中国史書など外国史書は詳細に検討しているが、肝心要の「古事記・日本書紀」は詳細に読み解いていない。それはなぜだろうか?”
というものです。
実に核心を突いた疑問です。
古事記・日本書紀については、神話からはじまり、随所に紹介しながら解説してきました。しかしながら外国史書、たとえば三国志魏志倭人伝を解説したときのように、すべてをひとつづつ読みながら、そこから史実を引き出していくということは、今までやっておりません。
なぜか?。
それは中国史書などに比べて、古事記・日本書紀などはつじつまの合わないことが極めて多く、全体として一つのストーリーとして描くのがとても難しいからです。
そもそも古事記と日本書紀の記載には、大きな違いが多々あります。系譜も異なりますし、事績にも大きな違いがあります。日本書紀に書かれているのに、古事記には書かれていない、あるいはその逆もあります。矛盾も多々あります。そうしたなかで、何が史実であるのかを見出すのは、とても困難です。
とはいえ、やはり日本古代史の謎を解明するうえで、避けて通ることはできません。
幸いここまでさまざまな検討をしてきたおかげで、数多くの記録、データが集積できました。それらを組み合わせれば、おぼろげながらではありますが、全体的なイメージがつかめるのではないか、そういう思いももてるようになりました。
こうしたことから、いよいよ古事記・日本書紀について解明を試みたいと考える次第です。
とはいえいきなり本文の解釈に入ることは、全体像を失いかねません。特に冒頭は神話の世界です。
そこでまずは、世界の神話からみて、日本の神話がどのような位置づけにあるのか、そして日本神話はどのようにできたのか、を探ることから始めます。
これからを楽しみにしてください!!
★日本神話はどのようにしてできたのだろうか・・・?
↓ 新著です。よろしくお願い申し上げます!!
またさまざまなコメントもいただき、多くの知見や気づきを得ることができ、研究をより広い視点からみることにもつながってます。これからもさらに深化させていく予定ですので、よろしくお願い申し上げます。
さてこの300記事を振り返ってみますと、日本神話からはじまり、中国史書や朝鮮史書、考古学からのアプローチとして、イネ・土器・銅鐸・古墳他、遺伝子学による日本人の成り立ち、神社、沖ノ島祭祀などなど、多くの方面からの検討をしてきました。著書も5冊出版するなど、我ながら、ずいぶんとよくやってきたな、という思いです。
ここで私の研究スタンスについて、改めてお話ししておきます。それは神話等はなにがしかの史実を物語にした可能性があるという前提のもと、日本の古代史を解明していくというものです。そしてその手法として、
1.史書(日本・外国)の解読
2.考古学的成果
3、神社や地方伝承
4.遺伝子学、気候天文学、地質学等の科学的データ
等を総合的にみて、すべてにおいて矛盾なく説明しうる仮説こそ、もっとも可能性の高い説である、とするものです。
たとえばある史書を読み、「何々~」と解釈できるとしても、その説が上のすべてにおいて矛盾ないものになっているのか、それが検証されない限りあくまで一つの仮説にすぎない、と考えてます。
もちろんはるか昔の古代のことですから、すべてが完璧にできるわけではありませんが、少なくともこのような手順を緻密に積み重ねていけば、A説、B説、C説という仮説があった場合、どの説がより可能性が高いのかが検証できます。
特に重視すべきは客観的データです。統計データや科学的データなどを用いながら、ひとつひとつの事柄について、何が事実と考えられるのか、それを明らかにしていけば、真実はおのずと見えてくるはずです。まさに「データは語る」ということです。
ところでこのブログをはじめから読まれている方や、拙著をすべて読まれた方は、こういう疑問を持つ方もいるかもしれません。
”中国史書など外国史書は詳細に検討しているが、肝心要の「古事記・日本書紀」は詳細に読み解いていない。それはなぜだろうか?”
というものです。
実に核心を突いた疑問です。
古事記・日本書紀については、神話からはじまり、随所に紹介しながら解説してきました。しかしながら外国史書、たとえば三国志魏志倭人伝を解説したときのように、すべてをひとつづつ読みながら、そこから史実を引き出していくということは、今までやっておりません。
なぜか?。
それは中国史書などに比べて、古事記・日本書紀などはつじつまの合わないことが極めて多く、全体として一つのストーリーとして描くのがとても難しいからです。
そもそも古事記と日本書紀の記載には、大きな違いが多々あります。系譜も異なりますし、事績にも大きな違いがあります。日本書紀に書かれているのに、古事記には書かれていない、あるいはその逆もあります。矛盾も多々あります。そうしたなかで、何が史実であるのかを見出すのは、とても困難です。
とはいえ、やはり日本古代史の謎を解明するうえで、避けて通ることはできません。
幸いここまでさまざまな検討をしてきたおかげで、数多くの記録、データが集積できました。それらを組み合わせれば、おぼろげながらではありますが、全体的なイメージがつかめるのではないか、そういう思いももてるようになりました。
こうしたことから、いよいよ古事記・日本書紀について解明を試みたいと考える次第です。
とはいえいきなり本文の解釈に入ることは、全体像を失いかねません。特に冒頭は神話の世界です。
そこでまずは、世界の神話からみて、日本の神話がどのような位置づけにあるのか、そして日本神話はどのようにできたのか、を探ることから始めます。
これからを楽しみにしてください!!
★日本神話はどのようにしてできたのだろうか・・・?

↓ 新著です。よろしくお願い申し上げます!!
最後まで読んでくださり最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
↓なるほどと思ったら、クリックくださると幸いです。皆様の応援が、励みになります。
にほんブログ村
スポンサーサイト