神話って単なる作り話なの(2)?~出雲神話
前回は、神話の古代都市トロイアを例にとり、「シュリーマンの法則」の話をしました。
それでは日本ではどうでしょうか?
日本で神話といえば出雲でしょう。
古事記、日本書紀で、出雲を舞台としていると思われる神話の数は、三分の一以上を占め、ほかの地域を圧倒してます。
それらに対して、長らく神話の世界であり、史実とは、思われていませんでした。
ところが我々の固定観念を打ち破る発見がありました。
1984年(昭和59年)、荒神谷遺跡の発掘です。『出雲国風土記』記載の出雲郡(いずものこほり)の神名火山(かんなびやま)に比定されている仏経山の北東3kmに位置する斐川町神庭(かんば)西谷にある荒神谷遺跡より、銅剣358本が出土しました。
弥生時代のものらしいとは推定されてますが、誰が、何のためにつくったのかは、不明です。

荒神谷で発見されたとき、全国の銅剣出土総数は300本余りでしたが、荒神谷では4列に並んだ同じ形の銅剣358本が一度に出土しました。

昭和60年には、その時点からわずか7m離れて銅鐸(どうたく)と銅矛(どうほこ)が出土しました。銅鐸と銅矛の組み合わせは、これまでに例のないものでした。

さらに1996年には、近隣にて加茂岩倉遺跡が発掘されました。出土した銅鐸は39個、一か所の出土としては、最も多い個数です。

こうした発見は、何を物語っているのでしょうか?
同じ時代、これらに質・量ともに匹敵する遺跡は、日本全体を見渡しても、ありません。
ということは、当然の帰結として、当時、出雲に日本で最大規模を誇る巨大勢力があった、ということになります。つまり、神話の世界が実在していた、ということです。
世の中的にも、これらをきっかけに、出雲王朝と命名した著作が、多く書かれるなど、古代出雲の重要性を、見直すようになりましたね。
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