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古事記・日本書紀のなかの史実 (90) ~古代出雲に隠された3つの系譜

ここまで、オオトシ(大年)神以下の系譜の「五神」「九神」について、みてきました。
実は、「盗まれた神話」(古田武彦)のなかでは、五神の系譜について論じる際に、スサノオからオオクニヌシまでの系譜についての論証を行ってますので、それをみてみましょう。

それは、前にお話ししたように、スサノオの系譜には二つあるという件です。
ひとつは、スサノオのヤマタノオロチ退治の項に出てくる系譜です。


スサノオ系譜

もうひとつは、段をかえて「オオクニヌシの子孫」の系譜が書かれています。
スサノオ~オオクニヌシ系譜2


では、この二つの系譜について、どちらが正しいのかについてです。
これについて、天孫降臨のとき、「天国」のアマテラスが「出雲」のオオクニヌシに「国譲り」を交渉していることから、アマテラス・スサノオ・オオクニヌシは同時代であることがわかる。したがって系譜2が本来の形であり、冒頭の系譜はあとから創作されたものである、と論じています。
そして、次の図のように、系譜が挿入され、あたかもオオクニヌシがスサノオ直系のように見せかけた、としています。


スサノオ系譜推測
詳細は下記を参照ください。
日本古代史つれづれブログ 古事記・日本書紀のなかの史実 (65) ~スサノオからオオクニヌシの系譜 (fc2.com)


そして”オオトシ以下の系譜も、同様に挿入されたのだ”と推測しています。

さて以上から、”少なくとも、三つの系譜を他の系譜から”引き抜いて”きて、スサノオ以下に”はめこまれているのが発見された”と述べています。その3つの系譜とは、

①「五神」系譜
②「フハノモジクヌスヌ神」以降、「オオクニヌシ神」に至る系譜
③「オキツヒコ」より「オオツチ神」に至る「九神系譜」

です。

”①は、大国御魂(オオクニミタマ)神を原点とするものであるから、出雲神統譜の「始源の五神」だと思われる。
②は、オオクニヌシ神以前および以後の系譜であり、「大国」(出雲)の神々のいわば主流系譜である。
③は、オキツヒコとオキツヒメとを始源とする系譜だ。有名な、オオクニヌシ神の「稲羽の素兎(しろうさぎ)」の説話では、「素兎の原住地が「淤岐(おき)の島とされている。この、出雲の沖合にある「隠岐の島」(宗像の沖ノ島とは同音異島)の神統譜がこれであると思われる。これは、その中で第二代に「オオヤマクイ神」の見えるように、「大国」の神々に分岐したものとされているのではあるまいか。”(「盗まれた神話」(古田武彦)P404-405)

大胆な仮説ですが、あなたはどう考えますか?

↓ 新著です。よろしくお願い申し上げます!!




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青松光晴

Author:青松光晴
古代史研究家。理工系出身のビジネスマンとして一般企業に勤務する傍ら、古代史に関する情報を多方面から収集、独自の科学的アプローチにて、古代史の謎を解明中。特技は中国拳法。その他、現在はまっている趣味は、ハーブを栽培して料理をつくることです。
著書です。



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