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古事記・日本書紀のなかの史実Ⅱ (13) 天孫降臨②~アメノオシホミミ


前回は、天孫降臨のもともとの司令神はタカムスヒではなかったのか、という話でした。古事記訳を再掲します。

 アマテラスタカギ(タカムスヒ)はアマテラスの子であるアメノオシホミミに、「葦原中国平定が終わったので、以前に委任した通りに、天降って葦原中国を治めなさい。」と仰られた。
アメノオシホミミは、「天降りの準備をしている間に、子が生まれました。名はニニギです。この子を降すべきでしょう。」と答えた。この御子は、タカギの娘の万幡豊秋津師比売(ヨロヅハタトヨアキヅシヒメ)命との間の子であるアメノホアカリの次がニニギである。
それでニニギに「豊葦原の水穂の国は、そなたが治める国である。ゆえに、天降りなさい。」と仰られた。】


アマテラスとスサノオの誓約で生まれた子が、アメノオシホミミです。漢字表記すると
正哉吾勝勝速日天忍穗耳尊(マサカツアカツカチハヤヒアメノオシホミミノミコト)ー『日本書紀第六段本文他』
天之忍穗耳命(アメノオシホミミノミコト)ー 『古事記』

です。

誓約とは、
”古代日本で行われた卜占(ぼくせん)の一種。ある事柄の吉凶,真偽,成否につき祈誓して神意をうかがうこと”(精選版 日本国語大辞典 「誓約」より)
です。

”『日本書紀』神代紀第六段によるとスサノオは姉のアマテラスの前で「自分の心が清らかならば男神が生まれ、そうでなければ女神が生まれる」と誓約(うけい)を行ったという。そして姉から借り受けた勾玉をカリカリと噛んで掃き出し五皇子を生んだ。
誓約に勝ったスサノオの勝ち名乗りが「正哉吾勝」「勝速日」と考えられ最初に生まれた天忍穗耳(アメノオシホミミ)尊の名前の一部となっている。
アマテラスも同時にスサノオから剣を受け取って女神を生んでおり、これが宗像三神である。

誓約が終わったあとアマテラスとスサノオは剣と勾玉を返すという形でお互いに生んだ子を取り替えた。そのためアメノオシホミミたちは勾玉の持ち主であるアマテラスの子とされている。
『日本書紀』の一書や『古事記』『先代旧事本紀』などでは剣と勾玉の交換の有無、神を生む所作、神が生まれた順番などで細かな違いがある。一貫しているのはスサノオがアメノオシホミミら男神を生み、アマテラスがひきとって自分の子にしたということである。”(Wikipedia「アメノオシホミミ」より)

誓約とはたいへんわかりにくいですね。スサノオが五皇子を生み、その長子がアメノオシホミミです。ところがそのあとお互いに生んだ子を交換したことにより、アメノオシホミミはアマテラスの子とされました。
アメノオシホミミは皇統につながるので、これによりアマテラスが皇祖とされる根拠になってます。

しかしながらなぜわざわざこのようなややこしい筋書きにしたのか、よくわからないところです。アマテラスを皇祖とするのであれば、ここまで話を複雑化させずに、初めからアマテラスがアメノオシホミミを生んだことにすればいいと思いますが・・

これについては諸説ありますが、もともとの原型は、あくまでアメノオシホミミはスサノオの子であり、それではアマテラスが皇祖とならないので、このようなストーリーにした可能性も考えられます。

”五男神の第二、アメノホヒの子、タケヒラトリが(五男神としては)特記され、これが「出雲の国造の祖」と註記されている点から見ると、実際はやはり五男神は出雲と関係深いスサノオの子なのではあるまいか。)”(「盗まれた神話 記・紀の秘密」(古田武彦)P232より)


誓約、オシホミミ
あるいは古代日本において、誓約においてこのような習わしがあったということも考えられます。

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青松光晴

Author:青松光晴
古代史研究家。理工系出身のビジネスマンとして一般企業に勤務する傍ら、古代史に関する情報を多方面から収集、独自の科学的アプローチにて、古代史の謎を解明中。特技は中国拳法。その他、現在はまっている趣味は、ハーブを栽培して料理をつくることです。

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